なぜマラソンは42.195キロ?

アテネの伝令が走った距離が42.195キロというのは…

正確に言うとウソです。

いつもニコニコ全力疾走、こまっちです!

今回は、謎多き数字フルマラソンの距離42.195キロに迫っていきたいと思います。

そもそも、アテネの伝令が走った故事というのはこうです。

始まりは紀元前490年マラトンの戦い

紀元前490年9月12日、ギリシアのマラトンでアテネ連合軍とペルシアが繰り広げた戦いでの出来事でした。

いろいろあってアテネ連合軍が劣勢をはね返して勝つわけです。その勝利をアテネに報告するため伝令が走りました。

伝令の名は、エウクレス。アテネの城壁に到着すると「我ら勝てり」と絶叫し、その場で息絶えたというお話です。

マラソンのスペシャリストである伝令が42.195キロ走って死ぬだと??

戦いに勝って、浮かれ気分で補給もせずに突っ走ったんでしょうか。それとも、国内の混乱を静めるため一刻も早くという思いで走ったのか。亡くなったのは、脱水症状じゃないかと思われます。ギリシアの秋は暑いからね。

エウクレスが走ったのは40キロ弱と言われています。この伝令くんには感謝しよう。もし、道に迷って100キロとか走ってたら、今頃マラソン競技はすべてウルトラの領域に足を突っ込んでいたかも。

ここから近代のお話に入ります。

1896年第1回アテネオリンピックでは40キロ

2016年ウィメンズマラソンのスタート直後の様子

2016年名古屋ウィメンズマラソン。時はたっても42.195キロは健在

時はくだって1896年、第1回近代オリンピックがアテネで開かれました。

沿道からたくさんの観衆が応援できる長距離ロードレースは、陸上競技の花形です。

「人気のロードレースを、オリンピックでもやろみゃー」ということになって、マラトンの故事にちなみ英語風の発音の「マラソン」という40キロロードレースとなりました。

この時点では40キロです。40キロとはなかなか絶妙な数字なんですよ。

40キロは、マイルに換算すると25マイル弱です。マイルの国の人は、ハーフとかクオーターとかいう数の概念が大好き。

100のクオーターである25マイルと、5の倍数が好きなメートルの国の人も納得の40キロという数字。ということで、マラソンの距離は40キロ&25マイルに決まったのです。

「マラソンは40キロくらいでやるべし」というのが当時のルールでした。第2回パリオリンピックでは、40.2キロです。厳密に40キロでないところが当時の空気感ですね。

1908年第4回ロンドン五輪で42.195キロが初登場

2016年ウィメンズマラソンを頭上から

ロンドン五輪から100年以上がたちマラソンは市民スポーツに

時はさらにくだって12年後の1908年。第4回オリンピックがロンドンで開かれることに。

ここで、42.195キロという数字が歴史上初めてでてきます。

当初マラソンは、26マイル、41.8キロで争われるはずでした。それが、王妃の「宮殿の前をスタート地点に、ゴールを競技場のロイヤルボックス前に」というわがままで距離が伸びることに。そもそも、何で26マイルになったのか謎ですね。マラソンは、40キロ25マイルじゃなかったのかね。

結局、なんだかんだで距離は伸び、中途半端な42.195キロ、26.2マイルでマラソンは争われることになりました。42.195キロ初の勝者は、ジョニー・ヘイズというアメリカ人で2時間55分18秒でした。

そこのあなた!「俺でも金メダル取れんじゃね」とか思ったね。僕も思ったわ、練習すればね。

その後、1924年の第8回パリオリンピックで42.195キロをマラソンに正式採用。以上がマラソン42.195キロの真相と言われています。

マラトンの戦いでは、もう一人の伝令の伝説があった

時は再びさかのぼり紀元前490年へ。ペルシアの脅威にさらされたアテネは隣国スパルタへ援軍を要請しました。

選ばれたのは、フェイディピデスという伝令。フェイディピデスはアテネを出発して、翌日にスパルタ到着。その距離は、なんと250キロと言われています。

この伝令くんのお話は何も伝わっていません。一伝令が粛々と業務をこなしただけの話だったのです。250キロ走ってドラマなしとか寂しすぎでしょう。

そんなわけで、生まれたのかは分かりませんが、現代では同じルートをたどってフェイディピデスのすごさを味わう「スパルタスロン」というレースが一部のヘンタイさんの間で大人気となっとります。

2016年ウィメンズマラソンの沿道から

苦しいのに、人はなぜかマラソンにひきつけられる

日本にも、すごい伝令の話があるんですが、話が長くなるのでまた今度。

※写真はすべて2016年のウィメンズマラソンから。記事とはまったく関係ありません。

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